切削の中でもナイフのような刃物を使用する加工があります。刃物には平刃と丸刃があります。
この記事では工業用刃物について種類や用途をご紹介します。
平刃・丸刃とは-工業用刃物の種類や用途をわかりやすく解説
切断加工ではレーザーや水圧など、様々な方法が用いられますが、中でもメジャーなのが刃物での切断です。刃物での切断では、丸鋸、帯鋸、ナイフなどを使用します。
ナイフは形状によって大きく平刃と丸刃に部類されます。
平刃とは
平刃とは四角形状で平らな刃物のことを指します。
食事で使用するナイフを大きくしたような刃物が平刃です。
被削材は、紙、木材、鉄、ゴムなど様々な材質の切断で用いることができます。
平刃は、包丁のように上から下へ切断するものや、大根の桂剥きのように丸太を向いていくもの、鉋、ハサミのように上下刃で挟んで切断する剪断などの加工を行います。
丸刃とは
丸刃とは円形状の刃物のことを指します。
丸刃は刃先が鋭利ではなく、下刃に上刃を当てて、その間に被削材を挟み、回転させながら切削するのが基本的な使用方法です。
主に紙や木材、フィルムなど比較的柔らかく、薄い板状・紙状のもの被削材を切断する際に用います。
丸鋸と違い刃先に超硬チップがついていないため、金属の丸棒の切断や厚みのある木材の切断はできません。
切削方式について
工業用刃物は謂わゆるナイフのような刃物ですので、切削方式も様々な種類があります。
代表的な方式として、ハサミのように上下刃のクリアランスで切断する剪断、包丁で食材を切るような押切り、大根の桂剥きのような皮むき、鉋があります。
被削材の種類や用途、刃物の種類によって切削方式が変わっていくので、慣れるまで少しややこしく感じることもあるかもしれません。
鋼材と切削を詳しく知るなら
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鋼材の特徴を詳しく解説しながら、その特性に適した加工方法を解説している本で、私もこの本を使って勉強しました。
切削について興味があるという場合には是非こちらの本を読んでみてください。
終わりに
この記事では、工業用刃物にについてご紹介しました。
平刃、丸刃の2つのタイプがあり、それぞれ切削方式も様々なのが工業用刃物の面白いところ。
切削を考える時には、包丁や鋏など、身近な道具をイメージするのがおすすめです。